はてなダイアラー映画百選
- 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
- 発売日: 1998/10/25
- メディア: DVD
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映画が「2時間強で多数の人を楽しませる」という概念で動いてるなら、もう少しこの世界はつまらなくなっていたかもしれない。
映画というのは表現の一つのはけ口の完成形であり、常に観客の奴隷である必要がない、ということを気づかせてくれた一作である。それくらい、この作品の「叫び」は大きいと思う。
もし、色がなかったらこの世界はどう見えたのだろう?
もし、人が人を愛せない世界だったらこの目にはどんな世界が映ってたのだろう?
他人と自分との境界を常に考えてる私にとって、一番シンプルに人間と言う物を描いていると信じている一作。
白黒のモノトーンで常に通じ合わない、天使達。
このへんは、高みでセカイをみて降りる事を知らないある種の「層」に似てるかもしれない。
いろいろな「知識」はあるが、何かが足りない、という不完全さ。
ある側面では完全な存在なのに何が足りないのか。
それだけ愛、というよりは感情と言うのがいかに人間の豊かさを演出してるのかがわかる。
重いかもしれない、詩ばかりの脚本で退屈かもしれない。
でも、重々しいドイツ語の詩は、シンプルに、淡々とした飢えをつぶやき続ける。
かつて、そこには戦争と言う惨劇があった。
それがために、壁が人々を分離させてしまった。
しかし、それでも天使は見つめ、愛する人を見つけ…
視覚と聴覚の最上の表現、それが映画なんだと思う。
すいません。半年レベルで遅れてしまいました。
できればid:chachakiさんに回したかったのですが、もう閉鎖されてるようなんで、藤子さん(id:Fujiko)さん、お願いします!
てかここしか当てがないのですw