21世紀の白い巨塔

原作者の山崎豊子さんは入院先の病院のテレビで視聴。「病棟は消灯していて、真っ暗な中で自分ひとりで見た。見終わって、これで“21世紀の白い巨塔”のキャッチフレーズに恥じぬことができたと確信した。財前の無念の死が演じられていて、それが非常によかった」と話している。
スポーツニッポン 2004/3/19 唐沢財前 田宮超え32.1%
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040320-00000018-spn-ent
(例によってyahoo!ニュース)

見る前は「唐沢ダメ!!田宮マンセー!」な懐古厨だったクチですが、最終回みて評価が180度変わってしまいました。まさに原作者・山崎豊子さんのいうとおりで、時代によって細かなディナールが変わっても書くべきことがきっちり押さえていれば大丈夫だ、ということをこの「白い巨塔」は教えてくれたような気がします。たとえば、田宮二郎に今回のような一つの思想に忠実な「One is only」的理想主義な財前はできない(というかそういうモデルが30年前の日本では作りにくかったと思うよ)し、逆に唐沢寿明に「この世界を手に入れた絶対神になりえてしまった財前」田宮二郎の真似をされたら違和感バリバリなのは目に見えているわけで、そのような観点からも、あの唐沢財前は彼しかできない「財前教授」になっていて、上手かったのではないかと。江口里見は所々つらい部分はあったけど現在の日本に里見のような人物が少ないことを踏まえると及第点。
ちなみに、最後の財前妻は神だ。