そして時代は流れて

このインタビュー、なにげないことが語られているようで、本当に、藤子・F・不二雄先生の人柄をよくあらわしているなあ、なんて思いながら僕は読んだのです。
 とくに、スネ夫役の肝付さんが、「ネームを書くときの声の感じってどうなんですか?」と尋ねたときの「今のみなさんのようでした」という答えには、この偉大な漫画家の優しさと気配りが溢れているような気がします。

 僕が『ドラえもん』のアニメの第1回で、はじめてドラえもん役の大山さんの声を聞いたときには、正直「ヘンな声」とか「何か違うなあ」と感じたものでした。僕の周りでも、そんなふうに言っていた人はけっこう多かったし。まあ、アニメや小説の映像化というのは「これは違う!」なんてファンに言われるのは宿命なのかもしれませんが。
活字中毒R 2004年02月28日(土) 『ドラえもん』の産みの親の優しい嘘
http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60769&pg=20040228

こんど、ドラえもんのメインキャストがフルチェンジするそうで。
たぶん最初というのは違和感があるものなんですよね、たいていの場合。いまでは当たり前になってしまった大山のぶ代の声も当時は賛否両論だったというじゃありませんか。だから、代わったからといって大騒ぎするのは大人として、大人げないなと思うのです。たとえ、イメージと違ったとしても。イメージなんて時と共に変化するのですから。

藤子F不二雄さんみたいな優しさをもってドラえもんを見守ってほしいなあと願ってやみません。