近藤さんはほしのこえを聞くか?

近藤さんはセカイ系かなと思ってしまった件について@Moleskin Diary
http://d.hatena.ne.jp/moleskin/20050719/p1

実はホリエモンにも感じたのだけど、IT関連の人には結構この手の考えを本気で持ってる人が多い気がする。
インターネットというのは、繋がってるようで実は全然謎に満ちた存在である。パソコンの画面の画面の向こうには、暗号を解けば世界の中心に近づけるような神秘性を秘めている。もしかして、いつかは世界の向こう側と繋がって従来の自分の世界とは違った空間を見出せるかもしれない、そんな可能性を持っている。ちょっと青臭い思考回路の持ち主だと、キーボード一つで世界革命が起こせる錯覚を起こしかねない危うさも秘めている(少なくとも、創世期の人々は感じたはずだ)。
そして、実際にネットの繋がりは複雑になり、簡単に解けないパズルを解く要領でネット社会という世界を理解しようとすればするほど、その奥深さに酔わされる。目には見えないが何となく感じる秩序、なんとなくある権力、なんとなくあるルール。その正体を知り、純粋に追いかけようとする。それは神の存在を知った人が、宗教に向かう何かに近いものがあると思う。
(たぶん日記ちょうの人が近藤さんの言動に「気持ち悪い」と感じたのは、その言動の危うさに、現代日本人なら当たり前に持っている、ささやかな危機感を感じたせいもあると思う)
ホリエモンが宇宙進出だの平気でいえるのも、ネット世界のセンス・オブ・ワンダーに金以上の可能性を見出してるからだ。

たぶん、IT関連でエンジニアを進んで選んだ人というのはそんな、パソコンに初めて触ったときに感じたネット世界のセンス・オブ・ワンダーにいまだに惹かれてるのかもしれない。